書評

『胡蝶の失くし物』 仁木英之

なんと2か月ぶりの更新となった。 今の職場は年度末が3月で、私の業務は超多忙であった。 今は年度末ほどのプレッシャーは無くなったものの、新規プロジェクトやら申請やらが多く、やっぱりまだまだ忙しい。 一年前に入った時はこんなに忙しくなかったのだ…

『有頂天家族』森見登美彦

今回は最近のマイブーム・森見登美彦氏の作品の一つ。 この作品は決して新しいものではない。ずっと読もうか悩んでいた本である。 というのも、私は家族をテーマにしたものがあまり好きではない。 自分がややヘンテコな家庭に育ったためか、文学で深い家族愛…

『誰でも美しくなれる10の法則』

2012年こそはマメな更新を!と誓ってから早1か月半が過ぎてしまった。 手紙好きなので、自分は筆まめなほうだと思っていたのだが、このブログの更新頻度を見る限り、お世辞にも筆マメとは言えない。 ちょっと遅くなったが、心機一転、マメに文章を書いて、年…

『恋文の技術』と『隣りの女』

2011年最後のブログ更新となった。 もう少しせっせと書けば、文才が無いなりにも、もうちょっとましな日本語が書けるようになるかもしれないが、結局今年も月刊にすらできず、文章の腕も上がらなかった。 というわけで、せめて最後は本の紹介で知的に一年を…

江分利満氏の優雅な生活

最近は「魂を揺さぶる感動作」という感じの文学作品を読む元気も暇もなく、「あははー」と笑えたり、「なるほどなー」とうなづけるような、日常をテーマとした楽しい作品を好んで読んでいる。 また、私の子どもの頃からの癖で、同時に3冊くらいを並行して読…

シモネッタのデカメロン

今回の本は、イタリア語通訳の第一人者である田丸公美子さんの爆笑エッセイ。(文芸春秋、2005年、1476円+税)シモネッタは著者のニックネームで、常に情熱的なイタリア人と接しているうちに、そっちにめっぽう詳しくなってしまったことからついたらしい。…

「ヴィーナスの片思い」

またしてもずいぶんさぼってしまった。春になると体調を崩しやすいのは父親譲りか。でも最近はだいぶ持ち直したので、今日は最近読んで面白かった本の話。 タイトルは「ヴィーナスの片思い」(視覚デザイン研究所、定価1750円)。内容はギリシア神話と北欧神…